アニメーション制作進行 くろみちゃん

この作品はなかなかおもしろい経歴を辿った作品。
特殊な流通で売り出していたのですよ。
大地監督は他のOVA作品でも流通が特殊なものが多いようです。
くろみの場合も確かコンビニとアニメイトヤマギワでしか入手できなかったと思います。


1巻が出たのが2001年とからしいです。
2巻は2004年の1月。あいだ3年空いていたのか。


2巻が出るまでの間に1巻の流通を変え、ユニバーサルミュージック社が入ってレコード店でも流通するようになりました。
2巻を見る限りだと3巻に続きそうな感じもあるのですが、どうなんでしょう。
妖精姫レーンとか(以下自粛)


2001年にこれを買ったときは、まさか私もこんなニッキを書いているとは予想もしていませんでした。
最近は特にニッキでアニメ制作について触れることが多いので、おさらいの意味で何年ぶりかで視聴してみました。


改めて今見てみると奥が深いですね。
2巻でノー作監のエピソードが出てくるのですが。
高島平という横柄な制作進行の人が出てきて、「作監入れても入れなくても見てる側はわからねーよ」というような感じのセリフがあったのですが。
確かにキッズ向けの作品とか対象が子供だと気づかないかもしれません。
でも、最近では大人向けの(エロという意味ではなく)アニメが増えて、対象者も高年齢化して、しかも俺みたいなやかましいのがいたりと視聴者のアニメを見る目が肥えてます。
手を抜くとすぐに見抜かれてしまいます。
だから、今のアニメーション制作って手の抜きどころがなくて大変なんでしょうね。
もちろん見ている側からすれば手を抜いてもらうとこまるのですが。


4月からのアニメが60本超だとか。
どう考えても、業界全体で回せる量には思えません。


とりあえず2巻についている「アニメ用語基礎知識」は本当に永久保存版。
それぞれのスタッフの役割について説明してあったり。
私も演出の役割が今まで漠然としていたのですが、これを読んでなんとなく見えてきたような気がします。


映像特典もおもしろいですよ。
2巻の映像特典で麻生かほ里さんが制作進行を一日体験するというコーナーがあって、渡辺はじめさんに作監チェック依頼しに行ったり、和田高明さんとか平松禎史さんも出てきたり。


この作品はアニメーション制作現場という資料的価値の高い作品でもありますが、アニメーションとしてのクオリティも高いですよ。和田さんの制作コスト度外視のカットも盛りだくさん。


できれば脚本・シリーズ構成のところも見たかったんですけど。
逆にその部分が出てこないということで、脚本家や監督と制作現場の関わりというのが見えてきそうです。


今日もなんだかとりとめなくなってしまいました。