京都アニメーション特集(3)

DVDを買ってきたので、AIRのコメンタリーを聞きました。
もっぱら山本さんのを聞きたかったので3巻と4巻を。


さんざん舛成監督と倉田さんのぐだぐだコメンタリーを聞いてきた自分にとって、こういうまじめなコメンタリーは新鮮でした。


AIRのコメンタリーは声優さんとかの「キャスト」サイドではなく、演出や作画などの「スタッフ」サイドのある意味硬派(?)なコメンタリー。
ある程度、制作の知識がないと置いてけぼり。
客観的にはあまり評判はよくなかったんじゃないかと思います。
絵コンテ・演出・作画監督とか、アニメーションの中で何をやっている人なのかってわかりにくいですからね。
コメンタリーでしゃべっている人が、具体的にどんな作業をしているのかまで理解して聞くと、おもしろさが増すのですが。
といっても、俺も素人なのでそんなに詳しいわけじゃありませんが。


内容ですが、京都アニメーションの制作姿勢というのがよくわかる内容の濃いコメンタリーでした。
私も最初は山本さんの肉声を聞きたかっただけだったのですが、他に登場する武本さんとかの話も非常に興味深く拝聴させてもらいました。
5話を担当した山本寛さんと6話を担当した武本康弘さんが一緒に登場することで、5話と6話の間の絵コンテレベルでのストーリーのつなぎをどうやっているのかをかいま見ることができました。
実はこのへんずっと謎でした。


おもしろかったのは京アニの中では、山本さんと武本さんの演出の回はフルアニメーションが多いという噂があるというところ。
その中でも山本さんが特に多いのだそうです。
涼宮ハルヒのEDとか見ると確かに納得です。
それと、今は山本さんは演出ですが、以前は京都アニメーションでもデジタル室に所属していたのだそうです。
ちょっと意外でした。


コメンタリーを聞いていて思ったのは、京アニ作品のキモは効果なのかなと。
もともと、京アニは仕上げをしていたスタジオだったというところが所以なのかもしれません。
いろんなエフェクトを試してみたり、劇中の時間によって色指定をちょくちょく変えたり。
夕景だけでデフォルトで4つ。なんやかんやで追加して最後は7つくらい夕景の色指定があったそうです。


ひととおり聞いて、演出・作画・効果・デジタルなどなど、細部にわたる京アニのこだわりをかいま見ることができました。
でも、これだけこだわってやってると、どう考えてもコストに跳ね返ってくると思うのですが、このへんどうやりくりしているんでしょう。
なんかノウハウがあるのであれば、アニメーション業界の発展のために、展開してもらいたいです。


とりあえず、3巻と4巻のコメンタリーを聞きましたが、機会があれば予算と相談しながら全部聞いてみたいですね。
あと、涼宮ハルヒの憂鬱でもコメンタリーをお願いします。
できればAIRみたいにスタッフさんがいっぱい登場してくれるとうれしいです。


というわけで、ここ数日京都アニメーション関連を重点的に調査をしてきて、作品とか人物とか背景とか詳しくなりました。
今後、京アニ作品を見るにあたってのの礎になったような気がします。


キディグレイドの京アニが担当した回とかも見てみたかったので、もう少し継続して取り組んでみたいです。