リアリティと設定の隠蔽

予告と違ってすいません。
クリエイター側の意図で設定を隠蔽すると昨日書きましたが、ここをもう少し書いておきたかったので。
設定の隠蔽には2種類の性質のものがあります。

  • 設定はあるけど隠す
  • 設定そのものが存在しない

後者は厳密には隠蔽とはいいません。
前者は物語の核心に迫るような設定などについては伏線を張りながら小出しにするというのがよく取られる手法です。
また、観測者に自由に想像させるねらいをもって、最後まで明らかにしないものもあります。スレイヤーズのリナの姉(古!)とか、完結していないけど、キョンの本名とかもその類のものになるんじゃないでしょうか。(原作読んでないので外してたらすんません)
単純に明かす必要のない設定なので創作物のなかで表現しないというものもあります。


後者について。
現実世界では、見たくないものも見えてくるものです。
お気に入りのアイドルが妊娠して結婚したりとかするわけですよ。
そういう生々しくて見たくないものは隠蔽してもらった方がありがたいわけでして。二次元キャラは今の技術力では人格をもつことが不可能なので、スキャンダルもなければファンを裏切ることもないので最高の脳内ヨメなのですよ。


とりわけ「観測者が観測できないような設定」というのは見たくないものとして比較的納得してもらえるのではないかと思います。
キャラが自分(観測者)以外の異性と仲良くしているところ(第7層)とか、自分以外の誰かにツンデレ(第6層)とか、嫉妬心をかき立てるものが代表的。(「寝取られ」という例外もあるけど)
二次元オタは人間関係を疎ましく思っている人も多いので、ヒロインに自分以外の人間関係が設定されていないことも珍しくはありません。家族の設定がなかったり(姉妹除く)、友達少なかったり、いても自分にとって利益となるような友達ばっかりだったり。


そんなわけで、横割りした7階層モデルは縦割りすることができ、

  • 観測者(主人公)と一緒にいるときの設定(挙動・属性)
  • 観測者が観測できないところでの設定
  • キャラクターのプライベート

「○○さんってああ見えて実は××なんですって」みたいな設定ってのは実は二次元オタにとってはあまり聞きたくない情報だったりするんじゃないでしょうか。
メイド喫茶メイドさんの仕事中じゃないときにどんな格好しているのかとか知りたいですか?私は知りたくないです。
ついでにいうと、私はメイド喫茶とかに行っても「仕事だからしかたなくメイド服着ているのであって、普段はオサレな服でも着ているんだろう」とか、プライベートでは「今日のあの客、超ウザかった」とか言ってたりするんだろうなとか、ネガティブなことばかり考えてしまうので困ったものです。
やっぱり二次元ですよ。二次元最高!ビバ二次元!orz...
でも、二次元においても、声優さんの位置づけが非常に不安定なのが困ったものですよ。


創作においては、ある程度のリアリティを追求するのはもっともなのですが、そういう見たくないリアリティってのは都合よくフィルタしておいてもらいたいものです。


今日はあまり考える時間がなかったので刹那的・衝動的な内容になってしまいました。
次回は1日くらい間をおいてじっくり考えてみようかなと思ってます。