シリーズアニメと連作障害

「連作障害」とは、元々は農業で使われる用語でナスなどの作物を同じ土壌で栽培し続けると、翌年以降の生育が悪くなる現象です。(詳しくはググってみてください)
アニメやゲームなどで続編を出すたびに人気が下がっていく現象のことも個人的にそう呼んでいます。
ここでは後者のアニメやゲームの連作障害についての話題です。


連作障害が起こるメカニズムは思ったよりも簡単。
1期シリーズのあとに2期シリーズが出た場合、2期シリーズを見るユーザのほとんどは1期シリーズを見たユーザだからです。
2期シリーズというのは新規ユーザの獲得が難しいのです。
ユーザ側の心境は次のようなものがあると思われます。

  • 1期シリーズを見なかったので2期シリーズも見なくていいや
  • いきなり2期シリーズから入っても話題についていけないだろう
  • 2期シリーズを見る前に1期シリーズを見ておきたいけど時間的、経済的な余裕がない

そもそも、ユーザというのはシリーズ中にもどんどん減っていきます。
深夜アニメなんか時間帯がよく変動するので、録画失敗して見逃すことが多いのです。
見逃したときの心境は。

  • 話が続かないのでもう見なくてもいいや
  • DVDで見ることにして、とりあえずTVの続きを見るのをやめよう
  • 放送時間ちょくちょく変えるなんてけしからん、もう見ないぞ

録画失敗以外でも、シナリオや演出や作画がひどかったりすると次見るのが億劫です。
現状、アニメ番組は多すぎるくらいですからどんどん切り捨てられてしまいます。


最近、1クールアニメが多いのも、ユーザに切り捨てられるリスクを回避する目的があるのかもしれません。
評判を見てから続きを出すという利点以外にも、インターバルをおいて続編出すのは2クール連続して放送するよりもユーザが追いついてくる時間的余裕ができる効果が期待できるのかも。


DVDの中古販売の相場もそのへん代弁してくれてます。
1巻はユーザが多く、たくさん売れるので中古市場にも多く出回るから値段は安い。最終巻まで買いそろえる人は少ないので中古市場にあまり出回らず値段が高いということですか。
初回限定版に限っては逆の相場ですけど。
1巻は人気があるので品切れ状態でプレミアがつくけど、続巻で人気が落ちてくるので店頭に在庫がだぶついているため中古市場での値段が落ちてくる。
時間が経てばまた相場も変わるのですが。


たまにユーザの理解を超えたトンデモナイ続編が出ることもありますが。
そのたびに「このコンテンツってまだユーザついてるの!?」と驚かされたり。
そのへんも含めてつくづくアニメはおもしろいなと思います。


ちなみに私は事情によりファーストガンダムを見られない幼少期を過ごしたのでガンダムにはあまり興味がありません。