あとがき

HDDレコーダーを修理に出して中身を全部消されるというやり場のない思いをどうやったらうまく伝わるだろうかと思案した結果、擬人化して記憶を無くしてしまえということになり、はじめた企画でした。
記憶を無くすロボ子というシチュエーションに限定しても、ToHeartのマルチやハンドメイドメイなどといったすでにやりつくされた王道パターンです。そういうパロディですから。
記憶を無くすというシチュエーションになるとさらに多くなります。kanonの真琴やSNOWの澄乃とか。泣きゲーにはひとつは用意されているテンプレートです。
HDDレコーダーの記録をすべて消されるというイベントをこのテンプレに当てはめれば、きっとこのシチュエーションをうまく説明できるに違いないと思って試してみたのですが、やっぱり自分には荷が重かったようです。
中学のときの国語の成績を思い出してちょっとだけ鬱になりました。ついでにうっかり中学のときに積み重ねられたトラウマを思い出してさらに鬱になりました。


結果的にデータは戻ってきたのでマルチやメイと同じような結末です。
そのときはそんなうまい話はあるのかよと思って見ていたものですが、現実にもあるんですね。
そのへんのエピソードは、ひでこをヤンデレ化させて、戻ってきたひでこIIが「私があなたを受け止めてあげる」というこれまたありきたりのテンプレートを使って第二部を書こうかと思っていたのですが、当初予定していなかったので今ひとつ乗り気じゃないのと、ヤンデレ化させるきっかけがうまく思い浮かばないのでひとまずお蔵入り。
気が向いたら書くかもしれません。


今回の件で脚本家さんのお仕事の大変さがわかりました。
倉田さんがR.O.Dの12巻を書かない気持ちがちょっとだけわかったような気がします。
でも、それとこれとは別なので、早く12巻書いてください。