権利者団体の言動は技術者のモチベーションを下げる

技術職の端くれとしてはらわたの煮えくりかえる思いで拝見させていただきました。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/09/news115.html

コピーできる機械を売ってもうけているメーカーには社会的責任があるのでは、という指摘を当時の経営者が理解して実現した(中略)そうした機器を販売して利益を得ているのだから、メーカーの社会的責任は大きくなっているのでは

メーカーはユーザーが求めているものを敏感に察知し、世の中を便利にするために技術者は汗を流しているのです。
世の中が便利になってユーザーに喜んでもらうことをモチベーションに技術開発が進められています。
それを「社会的責任がある」などとまるで犯罪者のような扱いをされるのであれば、今後技術者はどこにモチベーションをもっていけばいいのでしょうか。


格差社会が問題となっている昨今。
所得が減り、税負担が増え、物価も上がる。一般人は苦しい生活を強いられています。
企業も個人も売上や所得を維持するために、ものすごい努力をしています。
収入が減っているのは著作権ビジネスをやっている人たちだけではないのです。どうやって他の人が儲けた金をもってくるかより、どうやったら自分の著作物にユーザーが気持ちよくお金を払ってもらうかを考えて欲しい。
それができない人は著作権ビジネスに向いていません。廃業したほうがいい。
現に商売のセンスがない経営者のお店はどんどん廃業してますよ。
著作権ビジネスは本来割のいいビジネスじゃないのです。廃業するひとが増えてもいいはず。


「コピーできる機械を売ってもうけているメーカーには社会的責任がある」と言っていましたが、メーカーの企業努力によって安価にテレビ受像器やDVDプレイヤーを提供し、普及させたことによる権利者団体による恩恵も大きいはずです。
DVDの普及は統一フォーマットで販売することができるため、製造コストが下がり安価にユーザーに提供できます。
「メーカーの企業努力に乗っかって儲けている権利者はメーカーに還元する責任がある」などと、ふざけたことは言うつもりはありませんが、お互いに持ちつ持たれつなんだから、メーカーだけが損するような補償金システムは再検討してもらいたい。


メーカーは部品の一つ一つに徹底的にコスト削減をして、技術者は劣悪な環境での仕事を強いられてしかも安月給です。
そして販売店には仕入れで叩かれたあげくに販売員の派遣をさせられているんです。
技術職の端くれとして、権利者団体の配慮の欠いた言動にはやるせない気持ちでいっぱいです。