みずいろ(全年齢版)

すっかりおなじみとなりました、連休を使って名作アニメを見るこのコーナー。(そんなのありません)
今日はねこねこソフトの同名のPCゲームのOVA、「みずいろ」をお送りします。

OVA みずいろ 第1巻<通常版> [DVD]

OVA みずいろ 第1巻<通常版> [DVD]

全年齢版とかムービック版とか呼ばれている本作ですが、18禁版も作られているという背景があるのでこのような名前がついてます。
18禁版はあまり評判よくないようです。私は見てないのでよくわかりませんが。
全年齢版はちっともエロくないです。パンチラすらありません。エロ無しでも十分すぎるくらい、よい作品に仕上がってます。


最近、各社で過去の作品を巻き直し(リパッケージ)して販売することが多いようですが、今こそこの作品を売り出すべきだと思うのですよ。
諸般の事情がありそうな2巻に収録されている映像特典はなくてもいいので・・


簡単に紹介すると。
「みずいろ」は2003年のOVA作品でDVD2巻(2話)構成。2話は若干クオリティが落ちます。
アニメーション制作がOLM(team iwasa)で、脚本は中村誠さん。
脚本の中村誠さんですが、伝説のCDドラマ「水瀬さんち」シリーズのライターさんです。劇場版AIRの「神尾さんち」や、最近でも劇場版CLANNADで「古河さんち」の脚本を書いたはずです。
OLM作品に特徴的なまったりとした空気感が巧く表現されています。


キャラデザが倉嶋丈康さんで倉嶋さんは作監と原画も兼ねてます。
倉嶋さんの困った顔は最高です。(アゴのシワが特徴的)
*1
倉嶋さんは最近はすっかりアニメはご無沙汰。
スポットでアイキャッチを提供したりしていたようですが、最近は「まっぴーらっく.」名義でのエロゲンガーとしての仕事のが有名になってしまいました。
Carnivalのデモムービーの秀逸さは今でも語りぐさになってます。

これだけの仕事ができる人がエロゲンガーとして静止画の世界で才能を眠らせておくのはもったいない。
デモムービー見ての通り、レイアウトや演出の巧さも見てとれるかと思います。
レイアウトとか難しいことはさておき、パッと見で倉嶋さんの描くキャラはとても魅力的です。
最近は動かすのが巧いアニメーターさんが人気ですが、倉嶋さんのような魅力的なキャラクターを描くアニメーターさんって、ここしばらく見てないような気がします。
中嶋敦子さんや木村貴宏さんや大島美和さんや大河原晴男さんみたいな。
みずいろの1話の原画に参加していた石野聡さんや千羽由利子さんも。
アニメ萌え族(仮)としてはこういうタイプのアニメーターさんの登場を待ち望んでいます。


そして、ヒロインの早坂日和役は後藤邑子さん。
ゴトゥーザ様以降のファンの方はぽんこつさんを知らない人もいるかもしれないけど、ご存じない人はぜひご覧いただきたい。
というか、「朝比奈ミクルの冒険」は絶対に「みずいろ」を見た後の方が断然おもしろいと思います。悶死できます。


最後に制作のOLMですが。
OLMのteam iwasaといえば岩佐がくさんのチームです。
うたわれるものやGiftなどの制作をしていました。派手さはないかもしれませんが、堅実なアニメを作るイメージが強いです。
その岩佐がくさんですが、今年の夏にOLMを退社して新しいスタジオ(WHITE FOX)を立ち上げたようです。
すごいメンバーが徐々に集まっているみたいで、今後の動向に目が離せません。11月中旬から作画に入るとのことなので、1月のアニメからテレビで見られるかもしれません。みなみけ(おかわり)の下請けあたりからスタートするんじゃないでしょうか。SHUFFLE!藍蘭島グロス請けしてたようですし。
sola関連でJ.C.STAFFもあるかも。
代表の岩佐さんはアニメの制作現場について高い問題意識を持っているようで、それは芦田豊雄さんが結成したJAniCAの活動と共通するものもかいま見えます。
今は募集をやめていますが、以前スタッフ募集のところにそのようなことが書いていました。


そんなわけで、ムービックフロンティアワークス)さんは、今だからこそ「みずいろ」のリパッケージ版を販売してもらいたいです。おそらく今が旬です。遅いくらいです。
「みずいろ」を入手するには、現在では中古市場に頼らざるを得ない状況ですし。
私も買いそびれてしまったので中古で買ってしまいました・・