「輪るピングドラム」がおもしろすぎる

やられたー。これ、おもしろすぎです。
幾原邦彦さんが監督という時点で、もう少し警戒しておくべきでした。
幾原さんの12年ぶりの監督作品だそうです。
12年間とだいぶご無沙汰でしたが、衰えるどころか時代にあわせた作品に仕上がってます。

完全オリジナル作品。
最近、ちょっぴりマンネリ気味のアニメ界でしたが、まだこんな挑戦的なことができるということをうれしく思います。
キングレコードもまだまだ捨てたもんじゃないです。
そういえばウテナもキングレコードでしたね。

何から何まで幾原ワールドでした。
三兄妹の家の家財から小道具、細部のデザインまで凝ってます。あと、彩色が奇抜。他の作品ではまぁ見ないです。
生存戦略のバンクは、随所でも話題になっていますが、絶対運命黙示録・・
ウテナを彷彿させる場面がいくつもちりばめられていました。懐かしいけど、ちっとも古さを感じさせません。
ウテナ当時のスタッフも集まってます。長谷川眞也さんとか相澤昌弘さん、林明美さん、武内宣之さんなどなど。
ウテナ以降、それぞれの現場で実績を重ねてきたスタッフの方々が幾原さんのピングドラムをきっかけに再集結するというのも感慨深いです。
川上とも子さんもご存命であれば、この作品にも参加されていたのでしょうね。

デザインや演出といった部分の秀逸さもさることながら、コンテもすばらしい。見終わって振り返ってみると盛りだくさんな内容。よくぞあれだけの内容を第1話に詰め込んだものです。しかも生存戦略バンクの見せ場も残した時間配分で。
トップクラスのコンテ師の技をさらりとやってしまうあたりがすごい。奇抜な演出だけではないことを見せつけられました。
今後どんなストーリーを展開して、どんな結末を迎えるのか、どんな奇抜なアイデアが飛び出すのか要注目です。